レーシック 視力回復手術 助兵衛の随筆 日本人は無責任という特権を捨てられるか。

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日本人は無責任という特権を捨てられるか。

芥川龍之介の箴言集「侏儒の言葉」に私が深い印象を受けた一説がある。
最近この言葉をなぜかよく思い出すことが多い。

【「侏儒の言葉」より引用 開始】
兵卒
 理想的兵卒は苟いやしくも上官の命令には絶対に服従しなければならぬ。絶対に服従することは絶対に批判を加えぬことである。即ち理想的兵卒はまず理性を失わなければならぬ。
   又
 理想的兵卒は苟くも上官の命令には絶対に服従しなければならぬ。絶対に服従することは絶対に責任を負わぬことである。即ち理想的兵卒はまず無責任を好まなければならぬ。

【「侏儒の言葉」より引用 終わり】

箴言集というだけあってなかなかするどいことをおっしゃる。
私は日本人というのは芥川の言う兵卒に近い精神風土を持っているような気がする。
われわれ日本人は絶対的に服従するが、絶対的に責任を負わないのである。
別の言い方をすると日本人は理性を捨てる代わりに、無責任という特権を持っているといっていい。

無責任であるから批判されることはない。
だから日本人にとって公然と他人を批判するのはタブーである。
公然と他人を批判するというのは責任をとらなくていいという日本人の特権を侵害する行為であるからだ。
どんなにまちがえていることをしている人がいてもそれを公然と批判することは許されない。
だから歴史をふりかえると日本という組織は時にとんでもない暴走をしてきた。
日本にある組織同士の利害調整は密室で根回しというかたちでおこなわれた。

日本にも数少ないが本物のジャーナリスト(田原総一朗、上杉隆、鳥越俊太郎)がいて彼らは事実にもとづいて報道をする。
事実に基づいた報道は時に公然と権力や個人を批判することになる。
繰り返すがそれは日本社会にとってタブーである。
日本人の精神風土とジャーナリズムは相性が悪い、水と油だ。
日本のまじめなジャーナリストは極右から「サヨク」「朝鮮人」と呼ばれ誹謗中傷されている。
私も日本人であるので極右の言いたい気分のようなものは理解できる。
彼らは日本人がもつ無責任特権の侵害にたいして抗議しているのだ。
ジャーナリストが真摯にに仕事をすると必ず日本の「無責任特権」タブーを破ってしまう。
極右勢力から誹謗中傷されることは、ある意味ジャーナリストの勲章かもしれない。

最近民意という言葉がマスコミの報道でとびかっている。
しかしこの民意というのがくせものだ。
日本人は権威に絶対服従傾向があるから、マスコミのさじかげんひとつで民意は見事に操作されてしまう。
アメリカやイギリスでは新聞やテレビといったマスコミはもっとも信用されていない組織といっても過言ではない。
イギリスで一番信用されていない組織は新聞・雑誌、2位が政党、3位がテレビである。
民主主義というのは欧米の制度であるから、個人の精神が自立している欧米人が社会を構成していることを前提に作られている。
欧米とは違った精神風土を持つ日本人が欧米発祥の民主主義という制度を自国にもちこんだゆえに不適合反応をおこしている。
これまで日本人は無責任特権によって批判されなかった自身の精神風土と向き合わなければならない時がきたような気がします。
日本が本当の民主主義社会になるためにはそれはさけて通れない道です。
今までどおり理性を捨てて無責任特権にしがみつくか、それとも理性を取り返して無責任特権を捨てるか。
われわれ日本人はどちらを選ぶのでしょうか。
それとも日本人は欧米型の民主主義社会とはちがった日本独自の政治体制を模索するのでしょうか。
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テーマ : エッセイ
ジャンル : 小説・文学

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まったく同感す。

日本人には民主主義はまだ早いす。というか、合わないす。中国に、経済でも、覇権でもボロ負けしちゃってるんで、「まあ、俺達は民主主義だし」とかギリギリのプライドを保つためにしか役に立ってないす。ありがたがって、カッコだけ「民主主義だぜ」とか言ってる場合じゃないんじゃなかろうか、いいかげん。

Re: まったく同感す。

日本の民主主義が機能不全をおこしているのは事実です。
小沢一郎先生もそう言っています。
しかし本物の民主主義を求める人たちが政権交代を成し遂げたことも事実です。
これから日本の政治がどうなるかは「神のみぞ知る」でしょう。

哀しいですが、それが現実ですね。

日本人は無責任という特権を持っている。

確かに!と心底思えるというのは、非常に哀しく、非常に悔しいですね。

今回の普天間問題のように、今まで軽減策を検討せず放置した挙げ句、今更「沖縄の民意」等とのたまう自民党が、失敗したとはいえ負担軽減の為に行動した鳩山政権を批判する構図等、その典型ではないでしょうか。

改革も自分に関係なければ「もっと厳しくやれ!」と叫び、自分に火の粉が降り懸かれば「酷い」と批判する。

日本人というのは、視野が狭い生き物なのかもしれませんね。

通りすがりの男さんへ

コメントありがとうございます。
日本の政治がよくなるためには、国民の意識改革も必要です。
少しずつ前進していくしかないでしょう。
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怒助兵衛

Author:怒助兵衛
エッセイスト。
随筆はじめました。
マスコミが書けないタブー書きます。
政治経済、歴史、娯楽など気の向くままに随筆を書いていきます

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