レーシック 視力回復手術 助兵衛の随筆 2011年08月

原爆投下に抗議したアメリカ宗教指導者、トルーマンの返信

Samuel Cavert
画像 サミュエル・カヴァート キリスト教会連盟事務局長

有馬哲夫著の「アレン・ダレス」という本がおもしろかったので、みなさんに一部内容をご紹介します。
太平洋戦争前後の歴史で私の知らなかった話をいくつも知ることができました。
歴史好きなら楽しめる本です。
アレン・ダレスはCIAの五代目長官であり、この本は彼のルーツの解説からはじまり、外交官としての活躍、アメリカのたちあげた新インテリジェンス機関への参加、そして第二次世界大戦での活躍で終わるノンフィクション大作。
有馬哲夫さんは早稲田大学の教授、機密解除されたアメリカCIAの文書などを研究して『原発、正力、CIA』などの著作を発表しておられます。

さて、今回ご紹介するのは、「アレン・ダレス」に掲載されている2つの興味深い歴史資料です。
「アレン・ダレス」の中で太平洋戦争中、アメリカのトルーマン大統領の命令をうけてアメリカ軍が広島に原爆投下した直後にアメリカ・キリスト教会連盟事務局長が送ったトルーマン大統領への抗議の電報が掲載されている。(下記引用1)

一九四五年八月九日
アメリカ合衆国大統領
ハリー・S・トルーマン閣下

キリスト教徒の多くは日本の都市に対する原爆の使用に深く心を痛めています。その使用が不可避的に無差別破壊をもたらし、人類の将来にとってきわめて危険な前例になるからです。連盟会長ビショップ・オクスナムと同連盟の恒久的平和委員会の委員長ジョン・フォスター・ダレスは、明日、次のような報道向けの声明を出すつもりです。
 すなわち原爆は人類(アメリカという国家にではなく)に託されたものとみなすべきだということ、そして、日本国民には新型爆弾に関する事実を確認し降伏条件を受け入れるのに十分な機会と時間が与えられるべきだということ。
日本国民にはこれ以上の原爆による破壊がもたらされる前に、日本が最後通告について考え直す十分な機会を与えられるよう謹んでお願い申し上げます。

サミュエル・マクリー・カヴァート
アメリカ・キリスト教会連盟事務局長


私はアメリカ人全体が日本への原爆投下を支持しているような誤解をしていたのですこし驚きました。
また、いかに政治的思惑のある抗議とはいえ、アメリカの聖職者が民間人の無差別大量虐殺にたいして即座に抗議の声をあげてくれたのは少し救われる気がいたします。
またそれに対するトルーマン大統領がアメリカ・キリスト教会連盟事務局長に返信した手紙も掲載されています。(下記引用2)

一九四五年八月一一日
拝啓 カヴァート様
八月九日付で電報をいただきありがとうございました。
私ほど原爆の使用に心を痛めている人間はいません。しかしながら、私は日本の宣戦布告なき真珠湾攻撃と戦争捕虜の虐殺にも非常に心を痛めました。彼ら(日本人)が理解する唯一の言葉というのは、私たちが彼らを攻撃するときに使う言葉のようです。
けだものと接する時はそれをけだものとして扱わなければなりません。非常に残念なことですが、それが真実です。
敬具
ハリー・S・トルーマン

サミュエル・マクリー・カヴァート
アメリカ・キリスト教会連盟事務局長
ニューヨーク州ニューヨーク



政敵からの抗議文に対して強くでたという部分もあると思いますが、トルーマン大統領が当時の日本人をどう見ていたかがうかがえる文章です。
有馬さんはトルーマンの手紙の「When you have to deal with a beast you have to treat him as a beast.」の部分を「けだものと接する時はそれをけだものとして扱わなければなりません。」と訳しています。
私はdeal wihは殺す、処理するという意味で使われているのではないかと思います。
「けものを処理する(殺す)時は、かれをけものとして扱わなければならない」という意味でトルーマン大統領は言っているのではないかと思いました。
どちらの資料もWebで見ることが出来ます。(英語です。)
Cable on use of the Bomb on Japan
Correspondence between Harry S. Truman and Samuel Cavert, August 11, 1945. Official File, Truman Papers.

しかしこの本を読んでまたひとつ疑問がうかびました。
なぜアメリカ、トルーマン大統領は朝鮮戦争のときは原爆を使わなかったのでしょうか?
いやはや私にはまだまだわからないことだらけです。

「アレン・ダレス」この資料のほかにも見所はいっぱいあります。
今まで闇につつまれていたアメリカが太平洋戦争末期、日本に無条件降伏させた交渉も書かれています。
アレン・ダレスが天皇制存続のために日本のイシュタブリッシュメントにだした条件とはなにか?
あまり書くとネタバレになりますので、ぜひ本を読んでご確認ください。

スポンサーサイト

テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

sidetitleプロフィールsidetitle

怒助兵衛

Author:怒助兵衛
エッセイスト。
随筆はじめました。
マスコミが書けないタブー書きます。
政治経済、歴史、娯楽など気の向くままに随筆を書いていきます

Twitterもやってます。
@ikari_sukebei

sidetitle最近の記事sidetitle
sidetitleカテゴリーsidetitle
sidetitle最近のコメントsidetitle
sidetitle最近のトラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleブロとも申請フォームsidetitle

この人とブロともになる

sidetitleリンクsidetitle
sidetitleTwittersidetitle
sidetitleランキングsidetitle
応援クリックおねがいします。
fc2ranking
ブログランキングバナー
sidetitleブログ内検索sidetitle
sidetitleRSSフィードsidetitle
sidetitleNinjaアクセス解析sidetitle
Ninjaアクセス解析