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ディズニーの名作「南部の唄」が封印されたワケとは?


動画 1947年アカデミー歌曲賞 Zip-a-Dee-Doo-Dah(映画 南部の唄)


最近また有馬哲夫さんの著作をよく読んでいます。
その中のひとつ有馬哲夫著「ディズニーランドの秘密」に興味深い話がありました。

ウォルト・ディズニー・プロダクション製作1946年11月12日公開の「南部の唄」という映画があるそうです。
この映画ある事情があってあまり日本では知られていません。
そのせいか、私もこの映画の存在を知りませんでした。
「南部の唄」はアメリカ人ジョーエル・チャンドラー・ハリスの書いた「リーマスおじさん」という本が原作です。
この物語は黒人の口頭伝承に基づいています。
ディズニーランドの人気アトラクション「スプラッシュマウンテン」のテーマ、元ネタにもなった物語です。
日本でも1992年からビデオが販売され30万本売り上げたのち1995年に販売をやめたそうな。

ある事情というのは、アメリカで黒人団体がディズニーに抗議していることから日本のビデオ販売会社が発売をやめてしまったからです。
「南部の唄」が日本の地上波のテレビでも放映されていないのはそういった事情があるからでしょう。
ディズニー側は黒人団体の抗議に際してこう答えてきました。

「アメリカの民話をたどり、それを映画によって保存することのほうが、表明されている懸念(黒人差別のこと)より重要だと考えています。」
この考えにしたがってディズニー側は、この作品が1946年に(アメリカで)初上映されたあとも、1956年、1972年、1980年、1986年と再上映してきました。(有馬哲夫著「ディズニーランドの秘密」172Pより引用)



私はこの話を聞いて日本人はあまりにもアメリカに価値判断をゆだねすぎているのではないかと感じます。
まだアメリカの黒人団体に抗議されてないうちから販売を中止してしまうなんて!
アメリカ、日本で一部の人間、利益団体が表現の自由を独善的な理由で規制できてしまうことに問題を感じました。
ある団体に都合の悪いことを書くとそれは規制されてマスコミで流通できなくさせられてしまいます。
政治力により表現の自由が侵害されて、表現空間、言論空間がゆがめられてしまう。
これも民主政治の副作用、愚民政治のひとつではないでしょうか。
日本では政府、マスコミ一体となった洗脳により規制は正義だと考えている人が多いようですが、規制による弊害があるということも知ってほしいですね。

「南部の唄」ニコニコ動画にアップされているものを見てましたが、おもしろかったですし黒人の間で語り継がれてきた深い内容の教訓を感じました。
ディズニー映画らしく子供に安心して見せられる映画ではないでしょうか。
こういったすばらしい作品に触れるチャンスが馬鹿らしい独善的な規制のせいで制限されるのは勘弁してほしいものです。


参考動画
ウォルトディズニー『南部の唄』アニメ部分のみPART1
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1820326

テーマ : ディズニー映画
ジャンル : 映画

孔子は死刑に反対だった? 論語顔淵第十二の十九 

論語顔淵第十二の十九におもしろい話を見つけた。
以下私の和訳です。

季康子(魯の国の大夫)が孔子に政治について質問した。「無道な人間を殺して有道な人間に従うという政治のやり方はどうでしょうか?」
孔子はその質問に答えて次のように言いました。「あなた様が政治をなさるのに、殺人をする必要があるでしょうか?あなた様が善を好めば、民も善を好むようになります。君子の徳は風のようなもの。小人の徳は草のようなもの。草に風吹けば必ずなびくものです。」



最近光市母子殺害事件の死刑判決がでて、死刑に関する論議が活発になっています。
マスコミのおこなっている世論調査では80%以上の日本人が死刑制度に賛成している。
アメリカ、日本、中国は死刑制度がある。
皮肉なことに、孔子の生まれた国魯があった地方を領土にしている中国は死刑大国であり世界一の死刑執行数だそうな。
死刑に関しては紀元前から議論があったのです。



参考サイト
論語の世界

テーマ : 哲学/倫理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

猫君子 猫から学ぶ東洋哲学



動画 フレンチブルドック 対 猫

どの本に書いてあったかわすれたが東洋哲学の本に、「君子は感情を発しても節がある」というのがあった。
徳のある聖人は、怒ったり泣いたりしても過度にすることがなく適度であるという意味であろう。
荘子では葬式の時にわざとらしく泣いたり、過度な喪に服することを戒めている。
悲しみもわざとらしいのはだめなのである。

↑に掲載した動画「フレンチブルドック 対 猫」を見て、私はその話を思い出した。
猫は自分にほえまくり敵意をあらわにしたフレンチブルドックにたいして猛然と突進したのだが、犬が悲鳴をあげて降参のポーズをとるや攻撃をやめた。
猫は自分を威嚇した犬にたいして怒りをはっしたのだが、すぐにその怒りは自然と消えたのである。
実に節度のある行動である。
猫はまさに君子ではないか。
見習うべきである。

人間を見てみるにひどいヤクザものが多いではないか。
すでに降参をしている人間を痛めつけいじめている人間のなんと多いことか。
ちょっとした他人のミスを許せず根に持っている人間のなんと多いことか。
多くの人間が自分を猫や猿のような動物より高等だと思っているかもしれない。
しかし本当にそうだろうか。
古来日本では狼や鹿、猿といった動物を神としてあがめてきた。
もしかしたら昔の日本人が動物を神として崇拝していたのには深い意味があったのかもしれない。

テーマ : 哲学/倫理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

仏像を救うために燃えさかる寺にとびこんだ若い貴族

662px-Namban-11.jpg

画像 南蛮屏風(クリックで拡大)
戦国時代に建てられた南蛮寺の高解像図はWikipediaにて見られます。


また歴史ネタを書きます。
1578年豊後の戦国大名大友義鎮は、1577年に薩摩の戦国大名島津義久が隣国日向に侵攻し、日向の戦国大名伊藤氏を追い出した事件をうけて、日向を取り返すために兵を挙げ島津氏に戦いを挑んだ。キリシタンとして洗礼を受けていた大友義鎮の4万の軍は日向の寺社を徹底的に破壊する。おそらくイエズス会の司祭たちが大友義鎮にそうするように仕向けたのだと思う。結果、宮崎県北部地域の近世以前の一次史料は、ほとんど壊滅的に失われているそうです。大友義鎮の軍にいたキリシタンが寺社仏閣を焼き打ちにした事件を、イエズス会の宣教師ルイス・フロイスが記録していた。今回はそれをご紹介します。


イエズス会宣教師が見た日本の神々(ゲオルク・シュールハンマー著、安田一郎訳) P20〜22より引用

一五七八年九月三十日付けの臼杵(豊後)からの書簡のなかで、フロイスは、日向に侵入した薩摩の王(島津義久)の軍隊に対する豊後の王、大友義鎮<宗麟>の好戦的な計画を同僚に書いている。義鎮の三人の将軍は北から日向に侵入した<同年九月無鹿(むしか、現在延岡)を攻め、十月島津の拠点高城(宮崎県児湯郡木城町高城)を包囲>。そのとき、キリシタンの将軍ジアンは、王の命令にしたがってすべての寺を破壊した。そのとき焼失したもっとも有名な二つの寺について、フロイスは名前を挙げている。彼はつぎのように書いている。
「その国では(日向)では、とりわけ二つの寺は、すべてのなかでもっとも有名であり、そこには七つの異なった国から巡礼がいつも集まって来ていました。そのうちの一つは、ロソダキノ・ヤクシ(Loxodaquino Jacuxi)とよばれていました。兵士たちはそれを敬っただけではなく、恐れていました。そのわけは、それ[寺の神]は自分たちにしばしば公然とした罪の裁きをするからだと言っていました。兵士の大軍がそこに入って、それに供え物をし、フォットケ(Fottoque)[偶像](仏)のまえである種の飲み物を飲んでいました。ジアンはそのとき、どうしてもそこを通り過ぎねばなりませんでした。彼はそこで行われていることを見て立腹し、悪魔がそのように崇められている寺をほっておくことができませんでした。そこで彼は、寺の裏に行き、礼拝堂(拝殿)の側面に火をつけました。火は激しく燃え始めました。なかにいた兵士たちは自分の生命を救うために大急ぎで飛び出してきました。だが一人の若い貴族ージアンが住んでいる城の城主の弟ーはフォットケ・ヤクシの不幸な運命を見るにしのびませんでした。彼は、それを敬い、崇めているために、高潔な奉仕をしようと決心しました。彼はむこうみずにも、荒れ狂う火災をいわば忘れて、燃えさかる寺に突進し、祭壇から仏の立像を取りました。そのとき彼は顔がやけどするのを避けることができませんでした。しかし生命に最大の危険が迫っているなかで、彼は仏を寺院のそばに横たえました。
このときジアンの別の異教徒の部下が通り過ぎました。彼は主人に奉仕し、好意を見せようと思って足元の仏をとって、それを火中になげこみました。それで、それは燃えて灰になってしまいました。
それはその土地の土着の人々に改めて驚きをよび起しました。そして彼らは、『寺と仏を燃やした人が罰を受けないですんだ理由がわからないし、またそれを救うために火のなかに突進した人が、やけどをし、生命の危険にさらされた理由がわからない』と、ひそかに言いました。」(カルタス、407)



このエピソードはルイスフロイス「日本史」には掲載されていません。
カルタスとはルイスフロイスが日本から送った書簡のことです。
ロソダキノヤクシというのは熊野権現であり祭神は国常立尊(本地 薬師如来)をおまつりしていたのであろう。
ジアンは将軍とされているが、これはおそらく誇張で城主以下の侍だったろう。
ルイス・フロイスは日本での布教の成果を誇張するためにしばしば日本のキリシタンの社会的地位をかさあげして報告した。
このルイスフロイスの書簡でおもしろいのは、異教徒である若い貴族(城主の弟)がキリシタンのジアンという侍が寺院に火をつけ荒れ狂う火の中仏像をとりにいったことを高潔な奉仕としていることです。
ルイスフロイスは日本史のなかでたびたび仏教の僧や神社の神を悪魔と書いています。
そのルイスフロイスが身の危険をかえりみずに燃えさかる寺に仏像をとりにいった異教徒の行為を高潔な奉仕としたのはおもしろいです。
若い貴族の自己犠牲、献身的な神への奉仕がルイスフロイスの心をうったのでしょうか。
現代に生きる私もこの話を聞いてなにやら心打たれるものを感じました。
若い貴族はやけどをおいながらも仏像を燃えさかる寺から救い出すことに一旦は成功しましたが、すぐにジアンの部下によりその仏像はまた燃やされてしまいます。
仏像を救うという点では彼の行為は無駄でした。
しかし彼の行為は異教徒であるルイスフロイスの胸をうつものがあり書簡に記録され、現代日本人である私の胸をもうつのです。
無私の行為であることが時代を超えて人を感動させるのではないでしょうか。

テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

原爆投下に抗議したアメリカ宗教指導者、トルーマンの返信

Samuel Cavert
画像 サミュエル・カヴァート キリスト教会連盟事務局長

有馬哲夫著の「アレン・ダレス」という本がおもしろかったので、みなさんに一部内容をご紹介します。
太平洋戦争前後の歴史で私の知らなかった話をいくつも知ることができました。
歴史好きなら楽しめる本です。
アレン・ダレスはCIAの五代目長官であり、この本は彼のルーツの解説からはじまり、外交官としての活躍、アメリカのたちあげた新インテリジェンス機関への参加、そして第二次世界大戦での活躍で終わるノンフィクション大作。
有馬哲夫さんは早稲田大学の教授、機密解除されたアメリカCIAの文書などを研究して『原発、正力、CIA』などの著作を発表しておられます。

さて、今回ご紹介するのは、「アレン・ダレス」に掲載されている2つの興味深い歴史資料です。
「アレン・ダレス」の中で太平洋戦争中、アメリカのトルーマン大統領の命令をうけてアメリカ軍が広島に原爆投下した直後にアメリカ・キリスト教会連盟事務局長が送ったトルーマン大統領への抗議の電報が掲載されている。(下記引用1)

一九四五年八月九日
アメリカ合衆国大統領
ハリー・S・トルーマン閣下

キリスト教徒の多くは日本の都市に対する原爆の使用に深く心を痛めています。その使用が不可避的に無差別破壊をもたらし、人類の将来にとってきわめて危険な前例になるからです。連盟会長ビショップ・オクスナムと同連盟の恒久的平和委員会の委員長ジョン・フォスター・ダレスは、明日、次のような報道向けの声明を出すつもりです。
 すなわち原爆は人類(アメリカという国家にではなく)に託されたものとみなすべきだということ、そして、日本国民には新型爆弾に関する事実を確認し降伏条件を受け入れるのに十分な機会と時間が与えられるべきだということ。
日本国民にはこれ以上の原爆による破壊がもたらされる前に、日本が最後通告について考え直す十分な機会を与えられるよう謹んでお願い申し上げます。

サミュエル・マクリー・カヴァート
アメリカ・キリスト教会連盟事務局長


私はアメリカ人全体が日本への原爆投下を支持しているような誤解をしていたのですこし驚きました。
また、いかに政治的思惑のある抗議とはいえ、アメリカの聖職者が民間人の無差別大量虐殺にたいして即座に抗議の声をあげてくれたのは少し救われる気がいたします。
またそれに対するトルーマン大統領がアメリカ・キリスト教会連盟事務局長に返信した手紙も掲載されています。(下記引用2)

一九四五年八月一一日
拝啓 カヴァート様
八月九日付で電報をいただきありがとうございました。
私ほど原爆の使用に心を痛めている人間はいません。しかしながら、私は日本の宣戦布告なき真珠湾攻撃と戦争捕虜の虐殺にも非常に心を痛めました。彼ら(日本人)が理解する唯一の言葉というのは、私たちが彼らを攻撃するときに使う言葉のようです。
けだものと接する時はそれをけだものとして扱わなければなりません。非常に残念なことですが、それが真実です。
敬具
ハリー・S・トルーマン

サミュエル・マクリー・カヴァート
アメリカ・キリスト教会連盟事務局長
ニューヨーク州ニューヨーク



政敵からの抗議文に対して強くでたという部分もあると思いますが、トルーマン大統領が当時の日本人をどう見ていたかがうかがえる文章です。
有馬さんはトルーマンの手紙の「When you have to deal with a beast you have to treat him as a beast.」の部分を「けだものと接する時はそれをけだものとして扱わなければなりません。」と訳しています。
私はdeal wihは殺す、処理するという意味で使われているのではないかと思います。
「けものを処理する(殺す)時は、かれをけものとして扱わなければならない」という意味でトルーマン大統領は言っているのではないかと思いました。
どちらの資料もWebで見ることが出来ます。(英語です。)
Cable on use of the Bomb on Japan
Correspondence between Harry S. Truman and Samuel Cavert, August 11, 1945. Official File, Truman Papers.

しかしこの本を読んでまたひとつ疑問がうかびました。
なぜアメリカ、トルーマン大統領は朝鮮戦争のときは原爆を使わなかったのでしょうか?
いやはや私にはまだまだわからないことだらけです。

「アレン・ダレス」この資料のほかにも見所はいっぱいあります。
今まで闇につつまれていたアメリカが太平洋戦争末期、日本に無条件降伏させた交渉も書かれています。
アレン・ダレスが天皇制存続のために日本のイシュタブリッシュメントにだした条件とはなにか?
あまり書くとネタバレになりますので、ぜひ本を読んでご確認ください。

テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

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怒助兵衛

Author:怒助兵衛
随筆はじめました
マスコミが書けないタブー書きます。
政治経済、歴史、娯楽など気の向くままに随筆を書いていきます

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